TOP > DIARY > 第二回渡愛 2003年あっしー&はるみの旅 > 04 11月19日Wed.(第10〜12回) |
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■ Diary > 第二回渡愛 2003年あっしー&はるみの旅 | |||
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はじめに(第1回) 02 11月17日Mon.(第2〜4回) 03 11月18日Tue.(第5〜9回) 04 11月19日Wed.(第10〜12回) |
05
11月20日Thu.(第13・14回) 06 11月21日Fri.(第15〜18回) 07 11月22日Sat.(第19・20回) 08 11月23日Sun.(第21・22回) |
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■第10回 2003年11月19日 / GALWAY → Gort→ ENNIS ■ 「綺麗な町ゴート、雨のエニス」 | |||
【11月19日(水)第10回】 昨晩寝たのが遅かったから、今朝眠い…。今日はエニスへの移動日。エニスは車で行ったらすぐ着いちゃうから、朝は昨日あんまりみれなかったゴールウェイを散策。 雨はあがっていた。中心街のマーケットストリートを通って、昨晩セッションしたTig Coiliも観て写真も撮っておいた。その他あっしーの懐かしい場所巡りで駅前とFoxBarのあるホステルも観に行った。その他ムーリガンレコードを探したが、道を忘れていてわからなかった。 ゴールゥエイを出発したのが11時ぐらい。駅前を通り、チューンの名前で知ってるOranmoreのラウンドアバウトを通ってN18を南へ。ダブリンからゴールウェイまでの道とはまた違う、田園風景が続く。だんだんと雲が出て小雨がちらつきはじめる。 ※1 カスティーズ・トラディショナル・ミュージック・ショップ
… Custy's Traditional Music Shop。クレア県エニスにある、アイルランド伝統音楽では大変有名なお店。楽器や楽譜、CDやビデオなど伝統音楽関係の情報がてんこもり。パットさんのようにミュージシャンが店番していることも多く、セッション事情などここで聞くのがイチバン。その後あっしーはカスティーズTシャツのデザインをさせていただきました。 |
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■第11回 2003年11月19日 / ENNIS → Feakle■ 「いざ、フィークルのペパーズへ!」 | |||
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11月19日(水)第11回】 20時エニスのB&Bを出発。アイルランド全部が載ってるおおざっぱな地図を頼りに東へ。街をはずれてすぐに真っ暗になって、たちまち不安になる。標識もあまりないし、第一フィークルなんてどこにも書いてない。 おおざっぱ地図によればとにかく真っすぐ行って途中で北に折れる。はず。前にも後ろにも車は走ってないから、標識があるたびに車を止めて位置を確認。しかし予想通り、途中でわからなくなる…。 えぇい、あとは勘に頼るのみ!走ってきた距離となんとなく勘で「たぶんこのへん」というところで北に折れてみた。しばらく走ってゆくと、集落?村?にたどりつく。あ、ひょっとしてここ、フィークル?? 町は暗くて人っ子一人歩いてない。車も走ってない。看板かなんかでここがフィークルであることを確認。なんとか無事にたどり着いたのだ。 さぁ、次は目的のパブへ…メインストリートらしき暗い道をゆっくりゆっくり車をすすめ家々店々を眺めてゆくが、どうやらパブらしきものは2軒のみ。それぞれ扉の前で耳を澄ましてみるが、音楽はおろか人の声も聞こえない。ひょっとして閉まってる? あっしーは初めてのアイルランド旅の時、何回か「ガセ・セッション情報」をつかまされていたので、一瞬「しまった、これもガセネタか!?」と不安がよぎった。通りには人も車も通らない。2軒のうち1軒のパブは営業しているようだ。迷っても仕方がない。残る道は、パブに入って訪ねるしかない…!! 超緊張しながら扉を開けると、なんとまぁちいさなパブ!カウンターのみ(?だったと思う) の座席に4人の地元民らしきお客がワイワイおしゃべりしている。見かけない人間が入ってきたから、皆こっちを見てる。あぁ、この雰囲気の中英語で尋ねなきゃいけないのは、キンチョーする…! あっしー&はるみ「あのー、この辺でセッションやっているパブって、どこですかー…」 もう「どこですか」と言い終わる前に4人全員外を指さして、 「Pepper'sペパーズ!!」 あっしー&はるみ「は、はい、で、そ、そのペパーズというパブへはどうやって行ったらいいのですか…」 すると端に座ってたメガネをかけた中年男性が、 「ペパーズはおれの店だから、あとで連れて行ってあげるよ。まだセッションは始まってないから、まぁとにかく座りなさい」 といって何のむ?と聞いてくる。 英語で話さなきゃいけないためテンパッてるあっしーとはるみは、もう飲みモノいらないからはやくペパーズに連れてってくれ、って感じだった。 そのうちお店の人がなにやらごついワインオープナー(というよりはワインを開ける無駄に大きな機械)を「コレ買ったんだ、見てくれよ」と持ってきた。さっきの眼鏡の中年男性が「おぉ、なんだそりゃ!?」とものすごい食いついて、みんなでワインを開けてみようと新しい機械をこねくり回す。カウンター4人のうち2人いた若い女性は、ワイン飲めるゾと大はしゃぎ。グラス持ってこようか、と言う店員に「ラッパ飲みすりゃいいじゃん」って未開封のワイン瓶を持ってラッパ飲みのまねごと。日本語で言う「ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、」のカンジは、「KAN,KAN,KAN,」と言っていた。擬音の音の違いって、面白いね。 しかし緊張してるあっしーとはるみは、2〜3質問を答えただけで、あとは眺めているだけだった。 (今にして思えばあんなに緊張せずにそのパブを楽しんでおけばよかった、と後悔) 21時も数分過ぎたころ、「さぁ、そろそろいくべぇ」と、眼鏡の中年男性はやっと立ち上がり皆に「ちょっくら行ってくるよ」と?言って外にでる。僕らも後に続く。 「僕の車に乗ってくかい?それとも自分の車で行く?」 と聞かれたので、自分の車で行きます、と答え、 「なら僕の後についてきてね」と言って走り出す。 彼の車は町をはずれ、林の中を進んでいく。パブはてっきり町中にあるもんだと思ってたので、これは意外だった。 右に緩やかにカーブする、ちょっと開けたところで車が止まる。その前にはパブが。 看板には「Pepper's Bar」。これかぁ。こんな外れにあったんだ。これでは解らなかったのも納得。 眼鏡の中年男性「ペパーズの人」は、「さぁ着いたよ。セッションまだ始まってないみたいね。僕は車を車庫に入れるから、ゆっくり楽しんでいってね」といってお店のうらに車を移動する。 僕たちは車の中に一応楽器を積んでいるけど、とりあえず様子を見てから、出せたら出そうということにして、「フィークルのペパーズ」の赤い扉を押して中に入った…。 11月19日 第12回に続く… |
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■第12回 2003年11月19日 / ENNIS → Feakle■ 「Peppe's Weekly Session!」 | |||
【11月19日(水)第12回】 ペパーズ・バーの中は意外と狭い印象だった。でも店内はすでにたくさんの人で賑わっている。セッションはまだ始まっていなかったが、ミュージシャンらしき人達が、暖炉の右横のスペースに集まっている。それぞれ歓談したり楽器のチューニングをしている。暖炉の横の張り紙には「毎週水曜日セッション・本日のゲスト・チャーリー・ハリス」と書いてある。チャーリー・ハリスって、どこかで聞いたけど、何の人だったかなぁ…? 21:20頃セッション・スタート。セッション・マスターらしきフィドルの男性がリールを弾き始める。Cooley's Reel/Drag Her Round The Road/Come West Along The Roadのセット。アイルランドの田舎町だから、僕らがあんまり知らない曲ばかり出てくるのではないかと思ったが、良く知った曲が出てきた。でもノリがまったく違う。とてもゆったりして聞こえるけど、たぶん一緒に演奏したら指づかいは忙しいかもしれない。音符では割り切れない独特のノリがある。昨晩のゴールウェイで聴いたものよりもそのノリが強く感じる。 セッション・メンバーは(記録していなかったので不確かですが)フィドルが3人、ボタンアコーディオン2人、フルート1人、バンジョー1人、ギター+歌1人、パーカッション(マラカス、ボーンズ他)1人、計9人(だったと思う)。1セット終わるごとに5〜8分ほどおしゃべりしてから次のセットへ。どれも心躍るすてきなノリ。 2人でうっとりセッションに聞き入っていると、はるみの隣に座ったご老人が話しかけてきた。実はさっきから話したくてウズウズしていたようだ。 日本から来ました、日本でアイルランド音楽をやってます、などを話していたらだんだん食いついてきた。特にはるみの演奏する楽器を聞いた時からがよかった。 ご老人「なんの楽器をするんだい?」 あっしー「僕はギターとホイッスルをします。」 はるみ「わたしはフルートとコンサーティーナ。」 ご老人「コンサーティーナ!?きみコンサーティーナをやってるの!?今日楽器を持ってきた?」 このセッション見てたら、僕らのレベルでは入れないや、と思っていたので持ってきてないことにした。 はるみ「今日はB&Bに置いてきました。見るだけにしておきます。」 それでもご老人はあきらめない。 ご老人「どこかアイルランドで演奏したかい?エニスでやったかい?日本でも演奏するのかい?なに、日本にもアイリッシュ・パブがあるのか。そこで演奏してるんだね。今度来るときは楽器持ってくるんだよ。」 周りにいる人にも「この日本人たちはアイルランド音楽演奏するんだよ」って紹介してくれた。 ギターの人が歌を歌った。知らない歌だったが、なんとも渋い声。カッコイイ。いっしょに口ずさんでいる人もいる。この辺では知られた歌なのか。さっきまで伴奏は聞こえなかったのは、伴奏が聞こえないくらいメロディーにあった伴奏をしているってことなのかな。すごい。 歌の後のリール・セットが良かった。New Copper Plate/Old Copper Plate/Humours Of Ballysadare/College Groves。中間地点の盛り上がり。その他、アコーディオンの少年がソロで弾いた。ゆっくりだけどいいノリのジグ。子どもの頃からこの環境にいるのはうらやましい。 セッションは続く。はじめの方はジグやホーンパイプもあったけど、後半になったらリールばっかり。今日のゲスト、チャーリー・ハリスのアコーディオン・ソロもあった。とにかくカッコイイ。 10時か11時頃だったか、パット・オコナーさんが入ってきた。みんなと挨拶している。「パット、楽器は?」「今日は弾かないの?」と言われていたけど、「いや、今日は聴いてるよ」とセッションに入ることはなかった。このとき2人で思ったことは「やっぱりセッションに入らなくて正解だった。パットさんもセッションの輪に入らないぐらいだから、僕らのようなよそ者がこの輪に割って入るのはやっぱり間違っているんだ」だった。セッションは聴くこともすごい大事。それがいいセッションだったらなおさらだ。ということをよくよく理解した。 大盛り上がりのセットが最後にあった。Rolling In The Barrel/Tap Room/Earl's Chair/Graf Spey/Farewell To Eire/Bucks Of Oranmore/Rakish Paddy/Humours Of Tulla/Skylark/ Roaring Mary。いつ終わるのか、次々繋がるチューンにパブ全体で大興奮。 セットとセットの間のおしゃべりがだんだん長くなっていくが、音楽は続き、最後のセットが終わったのは1:30。ただそんなに時間がたっているとは思わなかった。ミュージシャン達が楽器を片づけ始め、お客も仲間やミュージシャン達とおしゃべりしはじめた。僕らはパットさんに、素晴らしいセッションを教えてくれたお礼をいい、このパブに連れてきてくれた眼鏡の中年男性(やっぱりオーナーでした)にお礼をいい、大満足してエニスのB&Bに帰りました。 帰り路は迷うことなく、まっすぐに帰れました。 明日はドゥーリンへの移動日です。 ※ セッション・ミュージシャン、眼鏡の中年男性 … いやはや、知らないということはホントに怖いことです。この日のセッションに来ていた方々には伝統音楽界では大変有名な方々がおられました。 ・チャーリー・ハリス・・・ボタン・アコーディオン奏者。ケーリーバンド「シャスキーン」のメンバーとしても有名。 ・マーク・ドナラン・・・フィドル奏者。ペパーズ・バー水曜日セッションのセッションマスター。タラ・ケーリーバンドのメンバー。 ・シリル・オ・ドノヒュー・・・ギター、ブズーキ奏者。その渋い声の歌が素晴らしい。いろいろなセッションやアルバムに参加している。2006年頃からバンド「プロヴィデンス」に参加。 ・ガリー・ペパー・・・僕たちをパブに案内してくれた「眼鏡の中年男性」は、ペパーズ・バーのオーナーでした。毎年8月に行われる「フィークル・フェスティバル」の実行委員の方でもあります。 11月20日 第13回へ続く… |
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ASHI
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