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■ Diary > 第二回渡愛 2003年あっしー&はるみの旅 | |||
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はじめに(第1回) 02 11月17日Mon.(第2〜4回) 03 11月18日Tue.(第5〜9回) 04 11月19日Wed.(第10〜12回) |
05 11月20日Thu.(第13・14回) 06 11月21日Fri.(第15〜18回) 07 11月22日Sat.(第19・20回) 08 11月23日Sun.(第21・22回) |
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■第13回
2003年11月20日 /ENNIS → Corrofin → Kilfenora → Doolin■ 「Custy'sで思わぬプレゼントをもらう、クレアを西へ」 |
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【11月20日(木) 第13回】 昨晩の興奮、一夜明けても冷めやらず、朝ごはん時にも2人で「昨夜は夢のようだったね〜…」と話し合うほど。 さて今日はクレア県の西の端、ドゥーリン(Doolin)への移動日。車だとすぐに着いてしまうので、朝はエニスの街を散策・観光。昨日は雨だったが、今朝はお日さまも見えていい天気。 今回の旅も中間地点を過ぎたので、お世話になっている双方の両親へ国際電話をすることにした。コールカードを買ってオコンネル広場の公衆電話にて電話。元気に楽しく旅していることを告げた。 昨日も行ったカスティーズ・ショップにまた行ってみる。そういえば昨日は雨で写真もとってない。お店の前で撮影。知らない人が通り過ぎるのを待って、はるみがショウウィンドーを眺めている構図で撮ってみた。憧れてのぞきこむミュージシャンみたい。 と、お店の入り口から男性が声をかけてくる。 「君たち、昨日も来た新婚旅行カップルだろ?」 …あ、僕たち?あ、は、はい。そうです…。 |
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「パットから聞いてるよ。中に入って!」 |
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さてコロフィンを後に、地図で道を確認すると、曲名などで出てくる町の名前がこのあたりには多いことがわかる。リズドゥーンバーナやエニスタイモン、バリーボーフィン、等々…。その中で、ケーリーバンドで名高いキルフェノーラ(Kilfenora)を通る道を選んで行ってみることにする。再びのどかな田園風景を西へ。 …キルフェノーラ到着。あれ…ちっちゃい集落!(失礼!) バンドの名が大変有名なので勝手に大きな街をイメージしていました。パブが2軒、あと家や商店がちらほら…。しかし綺麗そうなパブ。手前のリナンズ・パブの玄関に別の曜日にセッション情報が書いてあったので、今晩はないのかもしれない(※)。「オールド・キルフェノーラ・バンド」って書いてある。ケーリーバンドを引退したおじい様おばあ様がやってるセッションなのかな?町を歩いて散策してから、再びドゥーリンに向けて出発。 パット・オコナーさんの奥様、エリカさんから「ドゥーリンにはパブが3軒あり、どこかでセッションはやってるはず」と聞いていたので、今晩のドゥーリンのセッションに期待を高めて、坂を降り、ドゥーリンに到着した…。 11月20日 第14回へ続く… ※今晩はないのかもしれない … なんでこの時、もう一つのパブ「ヴォーハンズ」のセッション情報を聞きに行かなかったのか、いまでも悔やまれる。ずいぶん後になってわかったことだが、木曜の晩ヴォーハンズではパブの裏の建物でセットダンスが行われていたのだ。セッションではないが、いい演奏とダンスを観れるチャンスだったのに…!!下の写真がキルフェノーラのパブ、ヴォーハンズ。写真まで撮ってるのに…。 |
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■第14回 2003年11月20日 / Doolin■ 「ドゥーリンの薄明、オコナーズのセッション」 | |||
【11月20日(木) 第14回】 さてドゥーリンに到着。あっしーは初めて、はるみは2回目の訪問です。 B&B行く前に、ドゥーリンで一番有名な一角、橋をわたった集落の通りに行きました。中心はなんといっても、ガス・オコナーズ・パブ。亡くなられたマイコー・ラッセルさんのそのキャラクターでこの村は大変有名になり、いまでは観光バスで大勢の人が来るほどになってしまった。僕らがきたときも大型バスが2台並んでいた。「ザ・アイルランド」のイメージな海を望む風景や、同じく観光地の崖「モハーの断崖」が近いから近いせいもあるだろう。天気がいいとアラン島も良く見えるそうだ。 パブは夜にして、アランと言えばアランセーター!ということで、お互いの両親へのお土産にと、セーター屋さんに入って品定め。アランセーターでもいろいろな色があるんだなぁ。どれもなんかカッコイイ。でもやっぱり基本は白かな、と意見が合い白のセーターをお土産で買っていきました。 その他かわいい雑貨やポストカードの店なども眺めました。 |
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予約してあるB&Bへ向かう。橋からちょっと東へ。カワイイB&Bで、さっそくチェックイン。 部屋の湯沸かし器を使おうとしたら、ぜんぜん湧かない。どうやら電気が来てないらしい。宿の女将さんに言って部屋を変更してもらう。 空が薄暗くなってきた。はるみは疲れて寝てしまったので、一人で散歩しに行く。 ちょうど日が落ちる手前。冷たい風が気持ちいい。橋からの分かれ道、モハーの断崖へつづく道に入ってみる。海が見える。西の海があやしい紫色に光っている。僕の背後の東の空はだいぶ暗くなってきた。薄明の時間、あの世とこの世が繋がりやすくなる時間だ。 前回の旅も、僕はこの時間帯が好きでよくぼーっと空や海を眺めていた。あるいはコネマラの草原を。イェイツが著書でいうように、こんなときは別の世界のものがこの世に現れやすい。特にこの西の果ての地では、あの世が本当に近くにあるのではないか、と思わせる空気が流れる。肌が敏感になっている。 道の先から誰かが歩いてきた。 あやしく光る海を背にしているので顔がよく見えない。「誰そ彼・・・黄昏」だ。その人はすれ違う時に「Hi-ya」と声をかけてきた。人間だった。けどすこし緊張した。 真っ暗になるまで、ずいぶん長く空を見ていた。 |
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さて宿に帰ったらはるみが起きていた。買った食料で軽いご飯を食べて、パブに行ってみることにした。ドゥーリンにある3つのパブのうち2つはシーズンオフのためか閉まっていたため、やっぱり一番有名な「ガス・オコナーズ・パブ」に行く。昨晩のこともあるので今回は楽器は持って行かなかった。 中に入り、お酒を頼んで、音楽をやっているコーナーにいくが…なんだこりゃ。ギターが2人もいる。 メロディーを弾いているのはコンサーティーナだけで、フィドルを持っているおじさまもいるがほとんど弾けてなくて、飽きるとすぐしゃべり始める。そのうちなんと、ギターがもう一人増えた!なんとギター3人。誰が伴奏してるのやら、ってな状態。 その最後に来たギタリストがよくなかった。チューンがよくわかっていないようで、ずーっと下を見ながらギターの音を探っている弾き方をし、いっつも音がズレている。周りの人を見ないので終わっても弾いてたり、しゃべりもしないし…。 あぁ、アイルランドでも困ったちゃんはいるんだなぁ。昨日のフィークルのセッションが素晴らしすぎたからか、アイルランドではどこでも超スーパー級のセッションをしていると思ってしまっていたが、本当はそんなところばっかじゃない、トホホな時もある…ということがよくわかった。 一応11時まで聴いていたが、それ以上の収穫はなさそうだったので帰る。 「今回は楽器持って来ててもよかったかもね〜」 と思ってしまった2人でした。 11月21日 第15回へ続く… |
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ASHI
ILLUSTRATIONS -Official Website for Illustrator Atsushi Yamamoto-
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