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  Diary > 第二回渡愛 2003年あっしー&はるみの旅


01 はじめに(第1回)
02 11月17日Mon.(第2〜4回)
03 11月18日Tue.(第5〜9回)
04 11月19日Wed.(第10〜12回)
05 11月20日Thu.(第13・14回)
06 11月21日Fri.(第15〜18回)
07 11月22日Sat.(第19・20回)
08 11月23日Sun.(第21・22回)
 

第15回第16回第17回第18回

 

 ■第15回  2003年11月21日 / Doolin → Galway■  「ドゥーリンの虹、予定変更」
【11月21日(金) 第15回】
 
ドゥーリン出発の朝。すこし早くに目が覚めてしまい、窓から外を眺めて見た。空気が冷たい。けれどなんてきれいな空気。このひんやりした感じはアイルランド。前回の旅を思い出す。それに飛騨の空気にも似ている気がする。
朝ごはんの食卓は、紅茶のポットや皿などすべてクレア県の色(青と黄)で統一されていてきれい。
朝ごはんを食べて身支度をし、宿の女将に礼を言うと、「昨日の電気が通らなかった部屋は元の電源を落としていたの。ごめんね〜」とのこと。いえいえ、大丈夫ですよ。原因がわかってよかったですね。外に出てみると、昨晩の雨のせいか空に大きな虹がでている!これからの旅に幸運が訪れる気がしてなんだか嬉しかった。

実はこの日の予定はちゃんと決めていなかった。長旅になるからゆっくりダブリンに戻ってダブリン観光をするか。この日の宿はブラックロック(ダブリン県)、夜にはアイルランドに滞在している友人と一緒にヒューズ・バーのセッションを見ようと約束していた。
しかし先ほどの虹を見ていて、やっぱり思っていたことを実行しようと決めた…。クリフデンに行こう。ブルックサイド・ホステルに行って、リチャードに会ってこよう。
クリフデンへ行って、更に夜までにダブリンへ。確かに長旅ではあるが、飛騨に住んでいた時はよく長距離ドライブはしていた。それに次いつアイルランドに来られるかわからないから、このチャンスは逃してはいけない気がする…。それに5年前リチャードに言われていた。
「お嫁さんができたり子供ができたら、必ず連れてきなさい」

クリフデンに行くことをはるみに告げ、いざ出発。リズドゥーンバーナからバリーボーフィンへの道が以外とクネクネ道だったが面白いし景色もいい。意外と時間かかるも海沿いに出て、キンバラもこえてN18(国道18号線)に戻ってきた。今日は長旅だからここで一回給油をしていこうと決め、ガソリンスタンドへ入る。アイルランドで初めての給油。日本では何度もしているのに、なんかキンチョーする。

なぜならアイルランドはセルフサービス給油。自分で入れるのは僕はまだやったことがない(2003年現在)。ガソリン口をあけ、鍵でふたを外そうとするがうまく外れない。ゴチョゴチョやっているのがよっぽど困っているように見えたのか、通りかかった男性がヒョイと簡単に開けてくれる。なんだか自分が情けない。ノズルを差し込んで多分レバーを引くのだろう…ガゾリンが入ってゆくのがわかる。満タンになったら止まるのかな?止まんなくってドバー!とあふれだしちゃったらドウシヨウ…と思ってたらカチっと満タンの所で給油が終わった。レシートが出てくるのでそれを持ってステーションに行きお金を払う。なんだ、やってみると簡単だ。セルフサービスはいいかも。日本でもやればいいのに、と思ってしまいました。
(今はセルフサービスが一般的になりましたね)

11月21日 第16回へ続く…

 

 ■第16回  2003年11月21日 / Galway → Clifden■  「5年ぶりのクリフデン、リチャードとの再会」
【11月21日(金) 第16回】
 
ゴールウェイのバイパスを通ってN へ。クリフデンの道は、5年前の記憶だけが頼りだったが、ビックリするぐらいよく覚えていた。自分で運転するのは初めてだけど、バスで何度も通っていたから覚えていたのだ。順調にクリフデンへの道を西へ進む。

「うわ、すごーい!」
とはるみ。はるみはコネマラ初体験。クレアとも違う本当に荒涼とした風景が広がっているコネマラ(時々本当にさみしくなるくらい)。周りの木が背の低い草に替り、次第に草も少なくなり、赤茶けた土ばかり見えてくる。緑がないハゲ山が眼前に広がっている。コネマラの代表的な山脈、トゥエルブ・ピンズだ。はるみは車内から写真を撮っている。

クリフデンへの道は心配ないが、ブルックサイド・ホステルはあるのだろうか?そしてリチャードは…?。いく予定にしていなかったので連絡していなかったことが悔やまれる。馴染みの風景が、カテドラル(カトリック教会)の塔が見える。クリフデンに到着した!
 町の中は一方通行なので時計回りにまわって、西の端で右に曲がった坂の途中で車を停める。なんとなく、ブルックサイドには徒歩で行きたかった。

懐かしい建物、ブルックサイド・ホステル。ここに1か月と2週間滞在した思い出がよみがえる。人影が見えないから、シーズンオフなのか。玄関の斜め上壁に描かれていた“BROOKSIDE HOSTEL”の文字がなくなっている!?まさかホステル業務は辞めてしまったのかな…?
 一人の中年男性が建物に入ろうとする。こっちを見て「ホステルはシーズンオフだよ」と言ってくれた。しめた、スタッフの人かな?この人に聞いてみうよう。
「僕は以前このホステルに泊まっていたものです。リチャードに会えますか?」
というと、その男性は、あ、知り合いなの、という顔をして
「リチャードは中にいるよ。呼んできてあげよう。」
と言ってくれた。よかった!リチャードいるんだー!とこの時本当にホッとした。

男性が中に入ってしばらくすると、玄関を開けてくれ、入って、と合図してくれた。懐かしいホステルの中に、そしてあの事務所に、リチャードがいた!
リチャードは変わらず元気でした。一番心配していた、僕のこと憶えてなんじゃないのか、という心配もクリア。ちゃんと憶えていてくれました。事務所の壁には僕が撮って送った、バリーとリチャードの写真が貼ってあったり。「いつもハガキ送ってくれてありがとう。」と言ってくれた。事務所にはなんとパソコン!リチャード、パソコンできるのー!?
「どうだ、これでインターネット宿泊予約もできるぞ。」と自慢げ。
2階のドミトリーの部屋ものぞいてきました。懐かしい赤パイプの二段ベッド、壁、濡れたものを乾かすためにひっかけたセントラルヒーティング、そして窓からの景色。

最後に、パブリックルームでぼくら2人の演奏を聴いてもらった。以前泊まったときはまだアイルランド伝統音楽なんてほとんど演奏できなかったから、いまはこれだけできるようになったよ、という報告と、はたまた感謝の気持ちをこめて…。

「今はシーズンオフだけど、もし泊まるのならば部屋を空けるよ」
とリチャードは言ってくれたが今晩はブラックロックに泊まる予定なのでダブリンまで行かなければいけない、と告げる。できることなら泊まっていきたかったけど…。
「そうか、そいつは長旅だ。気をつけて。スカイロードを見に行くといいよ、あっしーもよく行ったろう?じゃぁ元気で、また来なさい。待ってるよ。」
リチャードと
僕らは握手をして別れた。

スカイロードは見ておきたかったけど、時間がなかった。午後もだいぶ過ぎているけど昼御飯がまだだったので、E.J.King(クリフデンの中心にある名物パブ)でパブ飯を食べる。何度も来ているパブだったのに、貧乏だったからご飯は食べた事がなかった。ボリュームたっぷりでなかなか美味しい。とくにはるみが頼んだクラムチャウダーがおいしかった。
クリフデンをゆっくり観光する時間がなかったのは残念だが、リチャードが、ブルックサイドが元気だったことが嬉しかった。来た甲斐があった。「こんどはクリフデンに泊まるのもいいね。」とはるみも言ってくれてる。うん、次はそうしよう。

さぁて、これからダブリンへ向けてアイルランド東西横断ドライブだ!

11月21日 第17回へ続く…

 

 ■第17回  2003年11月21日 / Clifdden → Blackrock■  「長距離ドライブ・東西横断」
【11月21日(金) 第17回】

さて、ここクリフデンからダブリンまではアイルランドの西の端から東の端。正に東西横断ドライブです。クリフデンの中心のパブ、E.J.Kingsで遅いパブ昼飯を食べて(ボリューム満点でおいしかった!)からスタート!N59を一路東へ。
例のザ・コネマラの風景を過ぎてゴールウェイへ、ゴールウェイのバイパスも難なく過ぎ、オルランモアのラウンドアバウトで左折しそこねて半周しもう一回やり直すも無事N6に乗って、さらに東へ東へ。中心あたりのアスローンまでは割りと小さな町の真ん中を走ってゆくが、そこを過ぎると道幅も大きくなり車専用道になって走りやすい。しかし本日朝から運転していて疲労が出てきたことと、時間が遅くなりあたりが遅くなってきたことと、道がひたすらまっすぐなことの三大要素が重なって眠くなってきた…。マズイ、これは非常にマズイぞ。しかし休憩すると到着時間が遅くなる。今晩アイルランド滞在中の日本人友人とセッションを見る約束をしているので、できれば遅くなりたくない。よし、眠々打破だ(?)、歌うぞ!
「よし、歌うぞー!なにか歌って!」
「えー!!??えー、えーっと、なに歌ったらいいの!?」
「なにか元気出るやつ!」
「えー???んー、じゃあ、…あっるっこーあっるこー、わたっしっはーげーんきー♪…」
とトトロの歌を歌いだす。二人でトトロを大合唱。車内だから怖いものなし。
「次ー!」
「えーっと、じゃあ「耳をすませば」のカントリーロード!」
と次々歌うが出てくるのはなぜかジブリものばかり。なぜかおかしくなって大笑い。大合唱で元気が出てきたのでよかった。

いよいよダブリンに近づく。ただし市内に入るとややこしいので、地図を見ながら南へ迂回する環状道路に挑戦。何回か間違えながらR112に乗る。しかしここも正しいのかものすごい不安。ダブリンの地図なんか正確じゃないぞ。
たぶん数回違う道に入りながら「コレ違うと思う」と引き返しまた先へ行き、本当に到着寸前まで確信が持てなかったが、ほぼ思ったとおりのところに到着。今晩の宿、ブラックロックのB&Bに到着。
はー、無事着いてよかった!

11月21日 第18回へ続く…

 

 ■第18回  2003年11月21日 / Blackrock(Dublin)■  「ダブリンのセッション」

【11月21日(金) 第18回】

無事にB&Bに着いて部屋にも入れたが、友人と約束しているのでそんなに休んでもいられない。セッションが始まるのは大体21時過ぎ、終わるのは0時は過ぎるだろう…。月曜日のように誰かに送ってもらえるのを期待するのは虫がいいので、やはり車で中心街まで行こうと決断。しばらく休んでから20:30頃ブラックロックのB&Bを出発。
あまり正確ではない地図と5年前何度も乗ったバス通りの記憶を頼りにダブリン中心街へ。しかし目指すパブ・ヒューズ(Hughe's)への道がうろ覚え。歩けばわかるのだが…。たぶんフォーコーツ(旧裁判所)の近くだったはず。なかなか目の前に着かないので、たぶんこの辺は近いハズという所に車を停めて歩き出す。(停めたのは旧ジェイムソン・ディステラリーの壁だった、と後で判明)。
数分歩いて、ありましたパブ・ヒューズ。ちょっと遅くなってしまった。中のに入り到着してた友人と合流、いつもの別室がおじい様たちの会合のようだったので広いスペースのセッションの近くで席確保。
楽器編成や人物をうろ覚えだったのですが、若い男女、1人中年らしき人もいたか、のセッション。ペパーズで見たようなゆっくりしたものではなく速くてチューンも知らないものが多い。合間の会話も「コレ知ってるかい?」といって各自がバンバン曲を出す。やっぱり場所が違えばセッションも違うのね。腕試しの場のようなセッションだ。都会のパブだからか、周りの聴衆も、いや聴衆ではない、聴いてないもん。バックグランドミュージックとして会話しながら聞き、セットが終わると一応拍手する(隣のフランス人若者グループ騒いでいるだけだったな)。知らないチューンをもらすまいと真剣に聞いているのはうちら日本人3人ぐらいか。音楽自体もバックグランドミュージックとして最適のひっかかりのない綺麗な感じ。田舎のパブで演奏されるノリとは大きく違っている。
最後まで聴いてたらやっぱり0時過ぎてた。友人はダブリンのユースホステルに泊まるそうなので車で近くまで送り、帰りは難なくブラックロックまで帰りました。1時20分頃B&B到着。

今朝ドゥーリンを出てきて、クリフデンによりブルックサイド、リチャードに会い、長距離ドライブを経てダブリンでセッションを観る…なが〜い一日だった。

11月22日 第19回へ続く…

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