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第一回渡愛ひとり旅 1998 TOP> 05 ATHLONE→GALWAY(第20〜23回)
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01 はじめに (第1回)
02 出発→LONDON(第2〜7回)

03 アイルランド上陸(第8〜14回)
04 ダブリンへ(第15〜19回)
05 ATHLONE→GALWAY(第20〜23回)
06 CLIFDEN(第24回〜31回)
07 CLIFDEN2(第32回〜第40回)

08 アイリッシュ・ミュージック(第41回〜48回)
09 北へ(第49回〜54回)
10 KILCAR・CARA'S HOSTEL(第55回〜59回)

11 海こえて(第60回〜68回)

12 BRAY・イーリアンパイプス(第69回〜72回)
13 CLIFDEN ART FESTIVAL(第73回〜78回)
14 再びBRAY・イーリアンパイプス(第79回〜87回)
15 さらば、アイルランド(第88回〜94回)
16 最終回おわりのことば
 

第20回第21回特別編第22回第23回

 ■第20回 23.June.1998/Athlone■
【6月23日 第20回】
朝ユース・ホステルでてBUS EIREANNに乗ってATHLONEへ向かう。BUS EIREANN中央バスステーションの前で、僕のギターを見て声をかけてくれたおじいさん、歯が抜けちゃってて、よく見えないのか目を細めてて、メガネ曇りすぎちゃってなんにも見えなくて、折れてる柄をセロハンテープでとめてて…。そんなおじさんが話し掛けてきた。
「ギターやるのか!?ダブリンでやったのか?やってないのか!?どこに行くんだ?ATHLONEか、いいじゃないか!そこに住んでやってみろ!おまえ幾つだ?25歳か!ちくしょー、若いな!やってみろ、そこに住んで。何でもできるさ!じゃあな、幸運を祈るぞ!」
日本ならうるさいオヤジに見えちゃうのかな?でもこれはすごく嬉しかった。半分以上はそのズーズー英語で理解できなかったけど、日本人という珍しいヤツが、一人でギター持って、そんな若者をみてたら何か言ってやりたくなったのだろう。そんなIRISHが好きだ。

 ATHLONEについたのはPM12時過ぎ。HOSTELはバス停のすぐそばだった。フレンドリーな従業員と、とても綺麗なホステル。宿泊している人は少なそう。宿泊者全員と話したと思う。
 ところでATHLONEはシャノン河沿いの街。河と共にある暮らし、て感じ。たくさんのクルージング船、じーさんから子供までみんな竿持って釣りにいそしむ毎日。この河には日本みたいな堤防がない。氾濫することはないのかな? 街を散策した後、川沿いの道を歩いた。川べりは草むらになっているか沼になっているか。とても気持ち良い。 白鳥の親子がたくさんいる。雨が降ってきたから雨宿りにきたのかな?
 でも相変わらず街の人にジロジロ見られる。しかも今日ワールドカップでスコットランドVSモロッコでスコットランドがボロ負けしたそうで、夜入ったパブでは若い子達がジロジロジロジロ見てる。俺モロッコ人じゃないぞ!日本人だぞ! 

 ドミトリーの同じ部屋では、カナダ・バンクーバーから来た19歳の男の子TOAD(トード)君と仲良くなった。2ヶ月間アイルランドを旅して回るんっだって。すごいね。お父さんが外交官で、8歳のとき日本の、代々木公園の近くに住んでいたそうです。来月からカルガリーに引っ越すとか。
 そしてHOSTELに住み込みで働いているオーストラリアからの女性は、夜彼女の部屋でミニ・ライブをしてあげたらすごい喜んでくれた。とてもうれしいことだ。

第21回・6月24日へつづく…

 

 ■第21回 24.June.1998/Athlone■
【6月24日 第21回】
クロンマクノイス(CLONMACNOISE)に行きました。ハイ・クロスで有名なところです。どうしてココの人たちはウズマキ模様にこだわったのか、それを確かめるための旅だったのです。
ずらりと並ぶお墓と廃墟になった教会(修道院跡)、塔(ラウンドタワー)、城(砦と思われる)などを見ていて、そしてシャノン川のはてしなくなにもない周りの景色と、雲の動きを見ていたら、たくさんの物語が出てきた。巨人と小さな花の話、古代の人が乗ってきた巨大宇宙船、墓地を歩くちいさな兄妹の話、などなど…。きれいな風景でした。
その後シャノン川の辺を歩いたり(アイルランドのARMYの駐屯地?基地?があってビックリした)、ホステル帰ってからは旅の計画立てたり、TOADと卓球したり…温泉旅館いるみたいだったな。昨日はCHIPSとCOBを買ってきてホステルで食べたが、みんなは食材を買ってきてホステルで料理して(簡単だけど)食べてる。「あっしーもしたらいいよ、自分で作って食べるのも楽しいし、なにより安く上がるだろ?」って言われた。そうだな、日持ちする食材を買ってもって歩けばいいんだよなぁ。

そして、仲良くなったU.S.A.からのカップルは「あっしーまだドニゴール行ってないんだろ?ドニゴールに行ったら絶対KILCAR(キルカー)がお薦めだ。ここのホステルはラブリーだぜ!」って教えてくれた。まだどこに行くとか決めてないけど、そんなに言うなら行ってみようかなぁ。夜はまたギターを弾いてあげた。
なんでもない一日だったけど、シャノン川の辺で昼寝したのは気持ちよかった。そんなのんびりした一日だった。明日はGALWAYだ。
ATHLONEのホステルの人たち、そして旅の仲間にすごく親切にしてもらった。みんな、本当にありがとう!


番外編 僕の旅のカッコウへつづく…

 

 ■特別編 旅の格好#2■
第22回・6月25日へつづく…

 

 ■第22回 25.June.1998/Galway■
【6月25日 第22回】
ATHLONEから11:00のバスに乗ってGALWAY(ゴールウェイ)に来ました。アスローン・ホリデイ・ホステルの人たちには本当にお世話になりました。ゴ-ルウェイの宿をブッキングしてくれたり、バス停まで見送りにきてくれて、乗車前に握手してくれたり。僕がもっと話できれば良かったのに…反省。
で、GALWAYはけっこう街でした。ダブリンよりは小さく、海が側だからなのかもっとフランクと言うか寂れていると言うか…でも街にたくさんのバスカーズがいたりアーティスティックなカンジ。今日は一日街をぶらぶら歩いているだけだった。海沿いの公園が、風が強かったけど気持ちよかった。
しかしGALWAY物乞いが多いぞ。「家に帰れないから恵んでくれ」っての一日三回言われた。そのうち一件は、海に向かって歩いていたら「おいおい!」と車の中から呼ばれ、近づくと若いカップルが車に乗っていて、「俺たちウォーターフォード(※)に帰りたいんだけど、ガソリンなくって一歩も動けないんだ。£20貸してくれよ。住所教えてくれたら必ず返すから」と。本当だったのかもしれないけどどうも信用できず、できないと言いました。こっちだって貧乏旅行なんだい!
おまえら日本人はみんな金持ちだと思ってないか!?

第23回・6月26日へつづく…

※ウォーターフォード(Waterford)…アイルランド南部の港町。

 

 

 ■第23回 26.June.1998/Galway■
【6月26日 第23回】
GALWAY2日目。午前・午後とも特筆すべきことなし。ただブラブラと街を散策し、明日は移動するためバスの時間調べたりホステルをブッキングしたりしていた。MARKET St.でビートルズの「BLACK BIRD」を弾き語りしていた青年は、歌ってる最中に「俺たちのシマでなにしてんねん!?」と他の若者に怒られてた。バスカーズのテリトリー争いが激しいらしい。大変だね、こりゃ。

夕食の後ホステルのTV ROOMで数人の日本人に会った。彼らはDUBLINの語学学校に通っているそうで(卒業した人もいる)、車借りて西部を観光しているらしい。一ヶ月ぶりに日本語話した!なんだか嬉しくってベラベラしゃべってしまった。
夕食後、彼らはClifs Of Moher(モハーの断崖)を見に行くというので便乗していっしょについて行く。出発時刻すでにPM10:30。俺が助手席で地図見ながらナビして1時間半!けっこう遠いのね。電灯もないし標識もないし、途中やっぱりわからなくって人に聞いたりしながらやっと辿り着いた。
真っ暗の中のモハーは迫力満点だった。自分の立っている地面のほうが暗く、空や足の下の海のほうが怪しく明るい。カモメの声、波の音、そして吹き付ける強い風…吸い込まれる感じ。うまく言葉に表現できない。とても良い経験をした。みなさんありがとう。便乗させてもらってすみませんでした。

第24回・6月27日へつづく…


 
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