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第一回渡愛ひとり旅 1998 TOP> 06 CLIFDEN(第24回〜31回)
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01 はじめに (第1回)
02 出発→LONDON(第2〜7回)

03 アイルランド上陸(第8〜14回)
04 ダブリンへ(第15〜19回)
05 ATHLONE→GALWAY(第20〜23回)
06 CLIFDEN(第24回〜31回)
07 CLIFDEN2(第32回〜第40回)

08 アイリッシュ・ミュージック(第41回〜48回)
09 北へ(第49回〜54回)
10 KILCAR・CARA'S HOSTEL(第55回〜59回)

11 海こえて(第60回〜68回)

12 BRAY・イーリアンパイプス(第69回〜72回)
13 CLIFDEN ART FESTIVAL(第73回〜78回)
14 再びBRAY・イーリアンパイプス(第79回〜87回)
15 さらば、アイルランド(第88回〜94回)
16 最終回おわりのことば
 

第24回第25回第26回第27回第28回第29回第30回第31回

 ■第24回 27.June.1998/Clifden(Co.Galway)■

【6月27日 第24回】
CLIFDENに来ました!僕の頭の中のエマの街です!(※1)。ステキな町です。おれこの町大好き!コネマラのなんにもない、石と羊だけの世界に浮かぶオアシス、由一の町、というイメージ。
町の端っこの、ブルックサイド・ホステルに荷を置いてから、SKY ROAD(※2)へ歩いていきました。もぅスゴイの一言!こんな世界もあったのか…。どこまでも歩いていきたい気分だったけど、かなり遠出をして足が疲れてきたので宿に帰る。
ホステルには、ずぅーっと住みつづけているのか?というようなオジサマがいるし、フランスから来たOLIVIE(オリビエ)はギターを弾くというので部屋で一緒に知ってる歌、ロックの名盤を二人で唄いまくる。そのうちギャラリーが増えてきて、フランスからきているカップルや、さっきのオジサマも一緒に唄いだす。オジサマは朗々とソロで古い歌を歌ってくれる。ホステルの一室が、一種のライブハウスと化してしまった。

PM10:30頃パブに行く。やってるやってるIRISH MUSIC。フィドルの女の子と、バンジョーとギターの男性2人の3人で歌を中心に演奏している。バス・スクエアの前のパブ(※3)はライブを観に来たお客ですし詰め。冗談じゃなくて満員電車状態。
そこで出会ったGALWAYから遊びにきてるにーちゃん2人と仲良くなって、一緒に飲みしゃべるうちに他の店に引っ張られる。さっきのライブをやっていたパブと道向かいのパブ(※4)は、今度は地元の若者ですし詰め。ビールの注文もままならない状態。そこではOLIVIEとも会い、皆でしゃべっていたが、オレ疲れてきたから先寝ます、と言ってリタイア。また明日…。

※1 エマの町…アイルランド行く前まで、僕は飛騨プラネタリウムの天体教育番組の脚本とイラストを手掛けていました。アイルランドに興味を持つようになってからどうしてもアイルランドを舞台にした作品が作りたくて、「地球の歩き方」に載っていたクリフデンの写真を見て想像を膨らませ「ゴンじいさんの星」という作品を作りました。その物語の主人公の少女が「エマ」という名前だったのです。

※2 SKY ROAD…クリフデン港から西へ半島に沿って続く道を、大変景色が良いことからSKY ROADといわれ観光道となっている。たいがいみなさん車で行くようだが、ここは徒歩が断然お薦め。上の道(UPPER)と下の道(LOWER)がある。

※3 バス・スクエアの前のパブ…クリフデン中心のスクエア目の前のパブ「E.J.KINGS」。観光や音楽でもよく紹介される有名なパブ。LUNCHのパブメシがボリューム満天、ガッツリ食えます。

※4 道向かいのパブ…スクエア南側にあるパブ「HUMPTY'S」。地元の若いもんのたまり場的パブ。奥には海の見える部屋にプール台(ビリヤード台)が置いてあり、若者がいつもゲームを楽しんでる。地下にも部屋あり。

第25回・6月28日へつづく…

 

 ■第25回 28.June.1998/Clifden.Roundstone■
【6月28日 第25回】
 ギャー!どーしよーPUBで歌ってしまったー!しかもスゲー場が冷めたー!恥じかいたーけどいい経験した。
 事の始めは、自転車を借りて半島を走りにいったことから。走り始めは曇ってたけどだんだん晴れてきて気持ちのいいサイクリング。またまた信じられないような石と羊の世界。言葉にしづらい見事な風景が続く。途中で弁当(といってもパンとオレンジジュースだが)食べたりしてイイ気持ち。
 さてかなり走ってきたらROUNDSTONE(ラウンドストーン)という小さな町のパブで音楽が聞こえてくる。自転車だし、こりゃ飲むしかないでしょう!ということで入店。ギターとフルートだけの、すごい演奏。ギターを食い入るように見ていたら、フルートの人が「ギターできるの?じゃぁやってよ!」
 え!? いいんですか…といいつつやってみたかったので自作曲を2曲を披露。はずしまくり。失敗だらけ。借りたピックも軟質でやりづらいし…結果、場がシラけた…。U.S.A.から来ていたオジサンだけ喜んでくれてたよう。彼としばらくしゃべってから、自転車を返す時間が迫ってたので急いでCLIFDENに帰る。必死に自転車こぐが、昨日からの足の痛みと寒くなってきたことでなんか前に進んでない気分。何とかかえってきてPM5:33。

 そういえばこの辺の人たちは道で会うたびに声をかけてくれる。もちろん全然知らない人。西に来ていちだんと人があたたかくなってきた。うれしいですね。

ホステルに帰ったら、フランスから来ていたカップルが同じ町に行っていたらしく、バウロン(※)工場が面白かったとか、古城がステキだったとか言ってたけど、彼らは車だからなぁ。古城とか気がつかなかった。夕飯食べてワールドカップ見て、部屋に戻ってギターいじってたら、昨日パブで知り合ったGALWAYから来るにーちゃん2人組みが入ってきてモットヤレモットヤレと喜んでくれる。オリビエも入ってきて、みんなで知ってる唄大合唱。そのうちにーちゃん2人組みが消えて、オリビエとオレで引き続き大合唱!気分良くなって2人でパブへ。
1件目で飲んでから、ライブがやってるパブ「GUY'S BAR」へ。そこでやっていたバンドがまたすごいイイんだ、コリャ!ギター、ベース&バウロンの編成でリズムがタイト!特にバウロン奏者(バウロン+タンバリンだった)はブラシを使ってすごいリズムを繰り出す。もう唖然。オリジナル曲やアイルランドの民謡歌、ロックの名曲を非常に生々しく演っていた。
ライブが終わって、さぁ寝るかとホステルに帰ってからがまたすごかった…。

夕方ホステルに遊びに来ていたGALWAYからのにーちゃん2人組みが、2人の女の子を連れてまたホステルに来ていた。女の子が一人が酔っ払ってAM2:30頃僕にギター弾いてくれと起こしに来た。オリビエに「やっちゃいけないよ」と注意されたが、小さな声で自作曲とビートルズの「BLACK BIRD」をやってあげた。酔っ払い姉ちゃんがせがむのでもう一曲やってあげたが、その娘がえらい「BLACK BIRD」に思い入れが強いらしく、「もう一曲BLACK BIRDがいいって言ったのに…」と泣き出してしまう。なんとかなだめてその場を離れベットに戻ったが、その女の子まだ興奮さめやらぬ様子、なぜか俺らの寝てる部屋に入ってきて床に眠ってしまうし、おまけになにか手紙を書いていった。その場では読めなかったので中身はまた明日…。

第26回・6月29日へつづく…

※バウロン(bodhran)…アイルランドの太鼓。片面だけ皮が張られてありバチや素手で叩く。昔からお祭りの時にやかましく打ち鳴らされるために使われていたが、1960年代に楽器としてアイルランド民謡などにも演奏されるようになった。詳しい解説はこちら参照。
ROUNDSTONEにあるバウロン工場は、「ROUNDSTONE MUSICAL INSTURMENTS」というオリジナル・バウロン・メーカー。打面に絵が描かれたバウロンなどアイルランド中の楽器屋などで見ることができる。日本にも取り扱っている業者がいる。ホームページ→http://www.bodhran.com/index2.htm


 

 ■第26回 29.June.1998/Clifden→Isle of Inishbofin■


【6月29日 第26回】
昨夜の手紙の内容は、「あなたのBLACK BIRDの入ったテープを私のところに送ってください」という内容だった。住所も書いてある。そこまでして聞きたいか!?とオリビエと思わず笑ってしまった。

今日はINISHBOFIN島(イニシュボーフィン島)に行く日です。なんだか漁船みたいな船に乗って1時間ぐらい、アレに見えるはINISHBOFIN!ついたら…何もない!ホステルどこだ〜?とテクテク歩いて、結構遠くにホステル発見。マネージャーは女性で、雰囲気も部屋もいいホステル。ここはのんびりするのが目的のところらしい。宿泊者みんな日の当たるところでのんびりしている。今日はとても天気がよい(出発する時本島は曇りだったのに)ので散歩に出かける。何もかもがウソのようなきれいな世界、ただただビックリ・ウットリするばかり。日本にはない風景だ。小さい島ならではの高い木や山もなく石がごろごろしており羊の群がここそこに…丘に登れば反対側の海岸も見えてしまう。岩肌の隙間から高山植物みたいな花が咲いている(ヒースの花)。海に出れば金色の砂浜とクリスタルの海(ホステルの宿泊者マイク談)。きれいすぎる…。

 
散歩の途中、海沿いの道端に置いてあるテーブルに親子が座っている。「タバコ持ってる?」と聞かれたので、波止場近くのパブで買ったタバコをあげたらコーヒーをご馳走になった。ダブリンから親子でホリディ中この島に滞在するらしい。とても優しい人たちで話も弾む。
そしてそこのTEA SHOPがまたイイんだ!海沿いの道端の家で玄関だけ開けて、コーヒー、紅茶、サンドイッチを出してくれる。メニューはその3つだけ!子供が店番してて、注文すると奥に引っ込んで、しばらくすると持ってきてくれる。テーブルは道端にポツンと置いてる、青空TEA SHOP。天気の良い日にのんびり話するのに最高!

僕が絵を描くと聞いて、10歳の息子MACDARA(マクダラ)君がエライ興味をしめして、彼の大好きなスターウォーズの絵を描いてくれと!せがむ。後でホステル帰ってからスターウォーズのパロディを描いてあげる(かなりうろ覚えだったが)。お母さんには夕飯までご馳走になってしまった。マクダラ坊や喜んでくれた様子。そしたらいい気になって、「1日一枚スターウォーズの絵描いて!」と坊やから命令が下る。オイオイ。
MACDARA、MARYROSE(母)&JULIAN(父)には大変親切にしてもらった。

第27回・6月30日へつづく…

 

 ■第27回 30.June.1998/Isle of Inishbofin■

【6月30日 第27回】
朝、天気悪い。しかも寒い。島の天気はコロコロ変わると解ってはいるものの、これじゃ散歩できねーやぃ、と午前中は少し周りを散策して、ホステルの中で昼寝。
午後から少し天気がよくなってきたので島の西半分へ歩きにいく。これまた石と羊とピートの、この世の終わりのような世界。誰かにも見せてあげたい。

ホステルに帰ってきたら、待ってましたマクダラ坊やの「スターウォーズの絵」おねだり攻撃にあう。しょうがないのでルークとダースベーダーがハーリングしているやつ描いてあげた。喜んでいる様子。お次はギターを貸せ!と。自分の体よりも大きいギターをさげてスター気分ではしゃぐマクダラ君。しょーがねーなーという気持ちよりも可愛かった。

夕飯後パブへ。なぜならW.C.イングランドVSアルゼンチン(※1)がやってるから。もちろん皆アルゼンチンに肩もち。スペインからホステルに働きに来ているESTRELLA(エストレーラ)と宿泊客のゲオルグ(英語だとジョージ)とパブの客たちとスゲー熱中してみてしまった。延長戦しても決まらず、P.K.でやっとアルゼンチンの勝ち!店内大歓声!! やっぱIRISHはイングランドあんまり好きじゃないんだね。
あとからマクダラとメリーローズ、ジュリアン親子、ホステルのマネージャーサラもパブに来て、みんなでワイワイ。その時にマクダラ君の名前の意味を聞いた。MACDARAは「太陽の恵みを受けた樫の木の子」(※2)という意味だそう。とてもきれいな名前だね。それにマクダラ君、僕のために絵を描いてプレゼントしてくれた。すごく嬉しかった!しかも「from太陽」と日本語を真似して書いたサイン付き!スバラシイ!
明日は僕朝早いから、もうこれで会えないね、とみんなと握手して別れる。メリーローズ母さんはダブリンの住所も書いてくれて「ダブリンに来たら電話しなさいね。」と言ってくれる。本当に本当にありがとう!すごくいい体験をしました。
MACDARA君、大きくなったらどんな子になってるのかな?

第28回・7月1〜4日へつづく…

※1イングランドVSアルゼンチン…1998年フランスワールドカップの、ベッカムが途中退場になって、アルゼンチンとイングランド因縁の対決と後々まで語られる「あの」イングランドVSアルゼンチンです。

※2「太陽の恵みを受けた樫の木の子」…本当は「樫の木の子」になるようです。「〜の子」Macと「樫」Daier。(Collins Pocket Irish Dictionaryより)


MACDARA君が描いてくれた絵

 

 ■第28回 1〜4.July.1998/Clifden■
【7月1〜4日 第28回】
クリフデンに戻ってきました。ブルックサイドホステルにいるメンバーは変わってなかった。皆長期滞在型なのね。帰ったらオリビエが、「クリフデンの人たちと一緒にバンドを作りたい。ドラムを探してるんだけど、あっしードラムやってたって言ってたよな?どのくらいクリフデンにいるつもりだ?」と聞かれた。
「いや、いつまでいるか特に決めてない。いいな、面白そうだ。やるよ。」と答えた。
「よし、これで完璧だ。」とオリビエ。またもやドラムをやることになった。ドラムやってて良かった。しばらくはクリフデンにいることになりそうだ。

実を言うと、この日記を書いているのはすでに7/4で、1〜4までまとめて書きます。

7/1は滞在が長くなりそうなので、しばらく日持ちしそうな食料を買出ししたり。
7/2は天気が良かったので、晴天の下英語の勉強してた(しゃべれないと生活できないからね)。
夜、とあるパブでフリーセッションがあるというので見に行く。みんな一段高いところにのって歌や詩などを披露している。やりたい人はやってもいいそうなので、試しに僕も演奏する。自作曲とソウル・フラワーなどが唄ってた「満月の夕べ」など3曲歌った。緊張もしたけど、飲んでたこともあって結構リラックスして弾けた。それが良かったのか、(東洋人が)珍しいことも手伝ってかウケた様子。演奏後に色々な人が話にきてくれた。この会の運営者のお兄さんが「ぜひ来週もやってくれ」と言ってくれるし、オランダから来たオジサンYAN(ヤン)は、昔京都に6年間住んで禅の勉強をしていたらしく、嬉しそうにしゃべっりかけてくれた。日本人顔の子が話し掛けてきたので日本語で「ありがとう」っていったら、英語で「ごめん僕日本語わからないんだ」て。彼はBOB(ボブ)イングランドに住む日本人とのハーフ。
もっとすごかったのは、ヒートウェイブ(※)がアイルランドで録音した時にコーラスをした、という女の子が現れて、「あなたが満月の夕べ歌いだすから、私ビックリしちゃった!」と話し掛けてきた!ゲッ、うかつに歌うもんじゃないな…。面白い出会いですな。彼女はNATALY(ナタリー)。その後も街で会った。

※ヒートウェイブ…Heat Wave日本のロックバンド。中心人物の山口洋氏がアイルランドに特にお気に入りだそうで、ソウル・フラワー・ユニオンの中川敬氏と共作の「満月の夕べ」という歌で、一部トラックをアイルランドで録音したそうです(未確認。S.F.U.のバージョンしか聞いたことがない)。僕が帰国して一ヵ月後、山口洋氏と共演する機会が飛騨高山であって、この曲も一緒に演奏しました。





7/3、同じ部屋のMARK(マーク)、彼はイングランドからバイクで来てる、といっしょにクリフデン周辺をツーリングした。BALLYCONNERYという3〜4件しかない集落から脇道に入って、ちょっと先のステキな喫茶店を教えてくれた。手作りスコーンが美味しかった。その後ビーチを見に行ったり、集落のパブで飲んだり。マークはそこのパブで働いてる女の子を気に入っているらしく、後日通ってた。
クリフデンに帰って昨日散歩中に会った日本人の女性2人がホステルに遊びにきたので、近くのパブに行って話をする。IさんとSさんは派遣会社で働いてたけど、契約が切れたので念願だったアイルランドに行こうとなったそう。久しぶりに日本語でいろいろしゃべれて楽しかった。「こうやって放浪してる人、本当にいるんですねぇ…」だって。彼女達は明日(4日)朝早くダブリンにもどりロンドンにも行くそうなので、アンディーの電話番号も教えといた。アンディーひまそうだから喜ぶだろう。
彼女らと別れてから懲りずに別のパブに行った。マークがかなりノリノリだった。
7/4、することなかったので、マークとまた同じルートでツーリングに行った。夜には彼のお楽しみ、ディスコになぞ行ってしまった。土曜の夜サタデーナイトだ!どこもかしこも混み合っている。この街は高山みたいな感じ。小さい街で人が少ないから見た顔知った顔が多い。ここでも何人か会ったな。でもオレはあんまりディスコ好きじゃないなぁ…。
そうそう、昨日ホステルに韓国人の女性が来てた。食べ物のことでちょっと困ってたので、アジア人なら喜んでくれるだろうとストックのラーメンをあげた。いろいろしゃべったんだけど、そういえばお隣同士の国なのに、共通語は英語…。お互い隣の国の言葉を知らないのはなんか不思議だった。

第29回・クリフデン生活編へつづく…

 

 ■第29回 クリフデン生活編/Clifden■

ブルックサイドホステル(Brookside Hostel)外観 正面北側(左) 裏面南側(右) 南側の芝生は、毎年9月に行われるコネマラ・ポニー・ショーの舞台となる芝生。ショーがない時は羊が放牧され、ホステル住人の憩いの場所にもなったりする。


※料金は1998年当時のものです
ドミトリーの寝室12人部屋(左)。窓際のセントラルヒーティングの上には皆の洗濯物がごちゃごちゃと…。靴を乗せるやつもいる。 ホステル南側の芝生(右)。羊が放牧されている。

第30回・7月5日へつづく…

 

 ■第30回 5.July.1998/Clifden■

【7月5日 第30回】
しばらくクリフデンにいることになりそうだったので、親にここのホステルの住所を教えた。
バイクメ〜ン・マークは今日となり町(集落)BALLYCONNERYのB.B.(※1)に泊まって、夜のディスコに行くらしい。あのパブで働くお目当ての女の子に会いに…。がんばってね。
今日は初バンド練習の日、だったはずだが… 。待ち合わせのパブでさんざん待たされた挙句、今日の練習はお流れ、とあいなりました。なんだい、ギター持ってってやる気マンマンだったのに!でもパブであった青年とまた大合唱大会になってしまった。彼は「久しぶりにギター触った」と嬉しいそうに弾いていた。こういう光景、RED HILL(※2)でもあったなぁ。なんだかこの街が可愛く見えてきた。若者はみんなテキトーなりに一生懸命生きてる感じがする。

第31回・7月7日へつづく…

※1 B.B.…ベット・アンド・ブレークファースト(BED AND BREAKFAST)の略。イギリス、アイルランドで一般的な朝食付き宿。普通の家を改装した程度の雰囲気(すごいきれいだけど)。宿のご家族と仲良くなれる。

※2 RED HILL…飛騨高山にある多国籍パブ・レッド・ヒル。あっしーは常連でした。ここでライブしたり、自作曲の録音をしたり、バイトしたり、飲んで、唄って、騒いでと、高山での思い出が凝縮されてる。地元の若者のたまり場。様々な国のビール、ウイスキー、お酒が飲める。お店自慢のオリジナル料理もうまい。外国人たちのたまり場でもある。英語トラベルガイドに紹介されている。そういえばあっしーの描いた作品が入口に飾ってある。

 

 ■第31回 7.July.1998/Clifden■

【7月7日 第31回】
天気よくなるかな〜?と思って、自転車借りてコネマラ国立公園の方へ行ってみた。実際は天気があまり良くならず、ずっとグズついてる感じ。少し寒い感じもあった。LETTERFRACKのあたりをぐるぐる回ってパブでハーフパイント飲んで戻ってきた。
来た道で帰るのは面白くないので、裏からスカイロードに行く道があるのでそっちへGO ! 疲れたけどスカイロード・アッパーから見た景色は圧巻だった。海の上に雲がモクモクと、しかし海の向こうは海面に日が差し込んでいた。太陽はどこの地にも均しく恵みを与えるのだな。

無理をしたつもりはなかったのに、帰ったら喉がやけに痛かった。風邪を引いたらしい。おかげでノド「throat」という英単語を憶えた。

第32回・7月8日へつづく…


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