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第一回渡愛ひとり旅 1998 TOP> 11 海こえて(第60回〜68回)
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01 はじめに (第1回)
02 出発→LONDON(第2〜7回)

03 アイルランド上陸(第8〜14回)
04 ダブリンへ(第15〜19回)
05 ATHLONE→GALWAY(第20〜23回)
06 CLIFDEN(第24回〜31回)
07 CLIFDEN2(第32回〜第40回)
08 アイリッシュ・ミュージック(第41回〜48回)
09 北へ(第49回〜54回)
10 KILCAR・CARA'S HOSTEL(第55回〜59回)

11 海こえて(第60回〜68回)

12 BRAY・イーリアンパイプス(第69回〜72回)
13 CLIFDEN ART FESTIVAL(第73回〜78回)
14 再びBRAY・イーリアンパイプス(第79回〜87回)
15 さらば、アイルランド(第88回〜94回)
16 最終回おわりのことば
 


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 ■第60回 27.August 1998/Donegal■
【8月27日 第60回】
ドニゴールにもどる。前回ドニゴールで泊まったホステルへ。ホステルのおばちゃん僕のこと覚えててくれた。
余談だが、このホステルは夫婦で経営していて、娘2人がホステル中を走り回っている。パブリックスペースには夫婦の結婚式の写真が置いてあったり、家族で力あわせてやってます、ってカンジで僕が勝手に“ラブラブ・ホステル”と名付けました。
その日はおとなしくギター練習したり、バウロン買おうと思って見に行ってやめた。さぁ、寝るか、と思った時に部屋にイタリア人グループが到着した。年長のお姉さんと中学生〜高校生の男の子達で、男の子のひとりは「ギターを始めたんだけど…とレッド・ツェッペリンの楽譜を出してきた。いっしょに何曲か演奏する。そのグループではお姉さんひとりだけが英語を話せる。他の子達はイタリア語しかできないらしい。そんなのもアリか。

第61回・8月28・29・30日へつづく…

 

 ■第61回 28・29・30.August 1998/Limlick■
【8月28,29,30日 第61回】
一日中バスに乗って南西部アイルランド第2の都市LIMRICKリムリックに来ました。本当はバリナのフェスに行きたかったんだけど、ホステルやっぱりベッドないって言われてあきらめました。
さてリムリックでは初めて国際ユースホーステル協会加盟のホステルに泊まったけど、門限あるし、人少ないし、規則色々あるし、なんかお堅いカンジ。
28・29日は特に何もやっていない。街をぶらぶら散策。29日にロンドンへのバスのチケットを買おうとしたら、予定日のが満席で、しかたなく日程を変える。しかしレセプション(受付)嬢のブッキラボウなことといったら…!しかもチケットの名前間違って書いてある!?なんかトラブルにならなければいいがなぁ…。
その後も街を散策。面白そうな本屋があったり、青空市の野菜を眺めたり、骨董市がやってたり。昔の城壁跡もあった。模型店があった。中には、いるいる!昼真っから暗い部屋の中でD&D(※1)をやってる若者が!(ロンドンで会うことになっている友人)○○のために非常にクダラナイお土産を買う。店員に「おまえもやっていかないか?」って誘われちゃったけど、英語じゃシンドイです…。29日はそれだけ。なるべくお金使うのを避けた。あ、CD買った。ジャケットにキーラン(※2)が映ってたから。
30日は11:20まで街でボーっとしてからバスに乗ってダブリンへ。潤さんが不要になったリターンチケットを使ってただ乗り。中で日本人の老夫婦と会っていろいろしゃべる。ダブリンとリムリックの大学に行ってるんだって。定年後の遊びだとさ。いーねぇお金あって。でもおばちゃんの考え方は、なんかオレは気にいらなかった。まぁ人のやり方だからとやかく言うことじゃないけど、でもあんまり好きになれない。
ダブリンは今日、ゲーリックフットボール(※3)の決勝があったらしい。街には白い連中(キルデア県)と黄+緑の連中(ケリー県)が溢れている。パブは黄色と黄+緑の連中でいっぱい。勝ったキルデアが楽しげに街を行進している。
俺は早く寝ます。明日7:00時起き…。

※1 D&D…
Dungeons & Dragons ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ。アメリカ生まれの元祖ロールプレイングゲーム。コンピューターゲームではなくボードで遊ぶもの。剣と魔法の世界、迷宮の中で仲間達と財宝を求めての冒険物語。妖精やエルフ、ドワーフ、ホビット、ゴブリンなどなど、ファンタジー世界が盛りだくさん。世界中に愛好家・プレーヤーがいる。今あるロールプレイングゲームは、大なり小なりすべてこのゲームの影響を受けている。

※2 キーラン…
アキル・アイランドのサマー・ミュージック・スクールの、パイプの先生。彼が映ってるジャケットのCDは「Music At Matt Molloy」。

第62回・番外編へつづく…

 

 ■第62回 番外編・Ireland⇔Wales⇔England■

【番外編 第62回】
※アイルランド島⇔ブリテン島との行き来について・補足
ユーロラインを使うと、バスに乗ったままフェリーに搭乗し、海を渡って、またフェリー内でバスに乗りそのままフェリーをでる。その乗り換えの際にパスポート・コントロールが行われる。1998年当時は本当にチラと見るだけのものだけだったが、最近はとっても厳しいらしい。イングランドはもちろん、アイルランドも不法滞在者がけっこう入って来くるらしく、検察も目を光らせているそうだ。
フェリーの中はパブあり、レストランあり、休憩ベッドありとなかなか楽しい。ただしアイリッシュ海は内海とはいえ、けっこう荒れやすいんだそうです。僕も最後に乗ったとき、すんごい揺れて気持ち悪くなった。
イングランドに入ってからのバスの搭乗時間が長いので、必ずトイレ休憩がある。ウェールズ・イングランドのきれいな田園風景がとっても印象的(夜中の便ではもちろん見えませんが)。ロンドンやバーミンガムに近くなるとだいたい渋滞につかまる。
時間がかかるけど、風景を楽しんだり、船での楽しい時間や、ゆっくり近づいてくる陸をみて「いよいよ上陸だ」と胸をワクワクさせることができるバス+フェリーの道も、とってもオススメです!

第63回・8月31日へつづく…

 

 ■第63回 31.August 1998/Dublin→London■
【8月31日 第63回】
朝7:00におきて、バスに乗りロンドンへ。1日中バスの旅である。今回のフェリーは、昼間の乗船だけあって混んでいる。昼でも床に寝てるやつもいる。外に出るとすごい風!とばされそうだ。
ウェールズ・ホーリーヘッドにてまたバスに乗り換える。道路も混んでる、混んでる!ロンドンにPM8:00に着くはずが、PM10:30にやっと到着!おいおい!
アンディのアパートに電話するも誰もいない。とりあえずアパートに向かう。やはり月末はどこもかしこも混んでるね。

第64回・9月1日へつづく

 

 ■第64回 1 .September 1998 / London■
【9月1日 第64回】
アンディーのフラットは、ピーターが引越しして、ミーシャがイスラエルに旅行に出かけ、カナダからのイソーロー・ジムとアンディーだけしかいなかった。
朝、日本から新婚旅行にきている友人夫婦から電話があり、3人でロンドンを散策することに。なつかしー!3ヶ月ぶりだ。たった3ヶ月か、もう3ヶ月か?街では友人嫁のお買い物につきあってぐるぐる。お昼はスゲー高級なところで牡蠣なぞ食ってしまった!夜は中華料理。なんでもない肉丼が、日本の味3ヶ月ぶりの僕には、すごく懐かしい味だった。
夜はライトアップしてあるビッグ・ベンを観たり、王宮のほうに行ってみたり…。なんだか「ロンドン観光しました!」という感じな一日でした。そういえばオレ、ロンドン観光なんてあんまりしてなかったな。
 
第65回・9月2〜3日へつづく…

 

 ■第65回 2,3.September 1998 / London■
【9月2,3日 第65回】
友人夫婦は2人で観光するそうなので、僕はアンディーの家でいろいろしてた。アンディーのフラットにイソーローしに来ているジムは、ポーランドで英語の先生の職をみつけて、ビザの申請やチケット取りなどで忙しそう。
金曜日はあたらしい住人、日本人のヨーコさんがくるらしい。
アンディーは昼は仕事でいないので一人でブラブラしたり、絵描いたり、ギター練習したり。
水曜日の夜、カムデン・タウンの地下鉄出口目の前のパブで、アンディー、セーラ(※1)、友人とオレで酒飲んでて、アイリッシュ・オヤジにからまれた。
木曜日は、昼カギを借りてハックニーのテスコ(※2)で買い物しに行く。夜、友人夫婦とロンドンのライブハウスに行くも、DJ+ターンテーブルばっかりでバンドの演奏はしていない。あきらめて帰る。

※1 セーラ …飛騨高山時代の友人のひとり。 

※2 テスコ …TESCO。イギリスの大型スーパー。

第66回・9月4日へつづく…

 

 ■第66回 4 .September 1998 / London■
【9月4日 第66回】
友人・夫はロンドンに飽きていた。のでイナカに行きたい!という彼の提案により、オックスフォードに行くことにする。
パディントン駅に集合して電車に乗り、いざ、田舎街へ。1時間半ぐらいでオクスフォードに到着。ここは大学の街で若者が多く、しかもRADIO HEADやRIDE(※)の街だったのだ。あとで思ったんだけど、もっとゆっくりして夜ライブとか見に行けばよかったね。
とりあえず街をブラブラ散策。けっこう大きなショッピングセンターとかあった。若者向けの服屋やアクセサリー屋、路上パフォーマーとかレコード屋なども。車借りてドライブ行きたい、という提案もあったが、思いついたのがPM3時。今から借りても夜にはロンドン戻らなきゃいけないし、時間の無駄かなー、ということでレンタカーは断念。電車に乗ってさらに田舎町へ。
なんて町だかわすれた。こじんまりとしたなかなかきれいな町だった。腹が減ったのでテイクアウェイ(日本でいうところのファーストフード)の店でフィッシュアンドチップスを食べる。彼らはこれを食べたことがない、ということでものすごく期待してたらしいが、なんてことない、白身魚揚げたのとフライドポテト。脂っこいこともあり「もういらん」と言っていた。彼らはこの国の主食「ジャガイモ」ばっかりでもう飽きた、とも言っていたが、イギリス、アイルランドで暮らすにはこれらは欠かせないものなのよね。
その後ロンドンに戻り、ライブやっているところをいろいろ探したが、どこもかしこもDJばっかりでバンドのライブなんてありゃしない。ロンドンはいまDJ真っ盛りなのかな?

※RADIO HEADやRIDE…
レディオ・ヘッドもライドも、オックスフォード出身のロックバンド。前者はいま日本でも大人気ですね。アイルランド音楽をやる前は、そういう音楽も大好きで、バンドもやっていました。

第67回・9月5日へつづく…

 

 ■第67回 5 .September 1998 / London■
【9月5日 第67回】
昨日からフラットに越してきた日本人学生・陽子さんと朝飯食べて話をしてから、一人で映画を見に行く。タケシの「HANA-BI」がやっていると知ったからだ。ダブリンでも見逃していたので、絶対見ならん!(※)。
感想としては、生きることってそんなにツラいもんかなぁ。絵はすごい綺麗だったし、タケシの絵はとても面白い。タケシは生死をさまよってる間、どんなものを見たのか?岸田さん扮する奥さんが最後に「ありがとう。」っていった時、うわぁキツイなぁ!と思った。ああいう道しかなかったのかなぁ?きついなぁ。
夜、アンディーが実家に泊まるということで、ほかの住民もだれもおらず、陽子さんと夜4:00まで語ってしまった。彼女は18歳だそうで、いろいろと夢ややりたいことの情熱が伝わってきました。ガンバってね。

※絶対見ならん!飛騨弁で「絶対みなきゃ!」の意味。

第68回・9月6日へつづく…

 

 ■第68回 6 .September 1998 / London■
【9月6日 第68回】
今日、友人夫婦は日本に帰ります。僕はホテルに見送りに行ったら、気さくなガイドのマイケルが「空港まで見送りに来るかい?」ってバスに乗っけてくれた。ヒースローで昼飯食って、彼らは2時ゲートの中に入って行きました。しばらくのお別れね。アンディーは8月日本に2週間ぐらい行くそう。
夜は、約束していた「日本食をつくろうの会」を開催。フラットの陽子さんとお友達とオレで、肉じゃが・テンプラ・ちらし寿司の豪華な夕食。うまかったー!みんな、ありがとう!
明日はユーロラインでダブリンへ戻り、DART(※1)でブレイ(※2)へ行く。ので朝5:30起き…。

※1 DART…ダブリンと近郊の町をつなぐ電車。Dublin Area Rupid Trainの略。北はホウス、南はブレイまで、海沿いのきれいな景観がいい。なんとなく京浜急行のイメージ。もっとノンビリ感があるけど。

※2 ブレイ…BRAY Co.WICKLOW。ウィックロウ県の北端の町。

第69回・9月7日へつづく…

 

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